2年で離婚予定の妻ですが、旦那様が永久溺愛で逃がしてくれません

七年前、高校三年生の夏休みのことだ。

私は斗真さんが通う大学のオープンキャンパスに参加した。

私には絶対に合格できない難関大学ではあるけど、斗真さんがどんなところで勉強しているのか見てみたかったのだ。

ストーカーみたいで引かれそうだから、当然斗真さんには内緒にしていた。

彼は当時大学院生。

毎日大学に来ているかもわからないし、広いキャンパス内で会うことはないと思っていた。

だけど、彼が放つ華やかなオーラはどこにいても目立つ。

講義棟の見学の時をしているときに、偶然中庭を歩いている斗真さんを見つけたのだ。

その時、彼の横にはきれいな女の人がぴったり寄り添って腕を組んでいた。

『おい、あんまりひっつくな』

『いいじゃない。私と斗真はずっと一緒なんだから』

はっきりと聞こえた会話に私はショックを受け、そのあとどうやって家に帰ったのか全く覚えていない。