「安心しろ、ちゃんと俺が殺してやるから」


「お前が人間の見方をするのは、元話といえば俺のせいなんだよな、」


「ごめんな」


兄さんはゆっくりと僕の首に手を伸ばし、掴んだ


おそらくこれを避けるととは簡単だっただろう


でもできなかった、兄さんが泣いていたから


「にい…さん…やめ、て」


僕は兄さんの手を解こうと必死で抵抗した


「ごめんな、にいちゃんのせいで」


兄さんは、僕の家族たちはきっと僕のせいでずっとあることないこと言われ続けたに違いない


それなのに、群れのリーダーになったんだ


兄さんは本当はもっとすごい狼なんだ


「兄 さん」


「ごめんなさい」


僕は抵抗する手を解き


ゆっくりと目を閉じた