「遅いぞ、どこに行ってたんだ」


「ごめん兄さん、ちょと遊んでた」


僕の兄さんは少し怖い、それにすごく強い


若手のオオカミの中で一番リーダーの素質があるって


母さんと父さんは喜んでいる


「に、兄さん、まって」


「遅い、お前は全てが遅すぎる」


だってしょうがないじゃん、僕まだ子供だし、同じ歳の子よりも一回りちっちゃいし


「小さいから、なんてこの世界じゃ通用しない、自分の身くらい守れるようにしろ」


「わ、わかってるもん」


アオォォォォン


兄さんの遠吠えは聞いててすごくカッコいい


僕のいつか兄さんみたいなオオカミになるんだ!