「ニコラ?!」
「リーズ、ありがとう。その気持ちが本当に嬉しいよ。まだうまくいかなくても大丈夫、ゆっくりでいいから」

 包み込むような優しい声にリーズは心がほわっとあたたかくなり、そして同時に二コラのことを愛しく思った。

(もっとニコラの笑顔が見たい。あなたのために役に立てるようになりたい)

 抱き合った二人はゆっくりと身体を離すと、目を見つめて思わず微笑み合った。