(お役に立ちたい、ニコラの)

 それと同時に騎士の妻たるにはどうしたらいいのだろうか、そもそも妻とはどうしたいいのかわからなかった。
 そんな戸惑いを見透かしたのか、キャシーが優しい微笑みで声をかける。

「自分のやれることをやればいいんだよ」
「え?」
「妻というのは難しいし、正解なんてないよ。ニコラと相談してもいいし、自分で考えてもいい。でも彼のことを理解しようとして彼の癒しになってあげてほしいと私は思う」
「キャシーさん……」
「今すぐでなくていい。少しずつどうやって生きるか考えてごらん。いつでも相談に乗るし、手助けするからさ!」