どれだけ寝ても、寝た心地はしない。
生きた心地がしない。
君のいない世界に、今日も僕は置いてけぼりで、
君は写真の中で笑っている。
君はよく笑ってくれた。そんな君が好きだった。
君は僕のどんなところが好きだったの?
僕は今でも君を探している。
ありもしない答えを聞くために。

「君のいないだけで、こんなにも世界が退屈に感じるなんて…」

そんな僕の考えを見透かすように楽しそうに笑う1枚の君はもう居ないとわかっていても、綺麗だ。人間の命や記憶は、あまりにも儚く、脆い。
そんなガラス細工のように壊れやすいからこそ、とても美しい。

「君は、この写真がある限りこの世界でも笑い続けてくれてる。僕はそんな君が好きだよ。もうこの世に居なくても、時が経てばみんな忘れてしまうかもしれないけど僕だけは君を、君の笑顔を忘れることは決してないから。」

僕が君のところに行った時、君は今みたいに笑っててくれるかな?それとも、怒るかな?もしかしたら来世の事を話し合ってるかもしれないね。そしたらまた、2人で過ごせるね。

写真の中で笑っている君に涙でぐちゃぐちゃの不細工な笑顔を向けて、僕は椅子を蹴る。
君が死んでも、僕は君を愛してるよ。
また会いに行くね