離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました

「白石先生にはウチの娘と結婚してもらって、将来はふたりに事務所の経営を任せたいと思っていたんだが、そうは上手くいかなかったな」

 所長の娘もこの事務所に勤めている弁護士らしい。

「申し訳ないのですが、僕には純玲がいましたから。お嬢さんにはもっと相応しい男がいますよ」

「なかなか、白石先生ほどの優秀な弁護士がいなくてね」

「別に相手が弁護士である必要はないじゃないですか」

 純玲はあまりボロが出ないように会話の主導権は泰雅に任せつつ、純玲の実家の話や勤め先の百田ホールディングスのことなど、当たり障りのない話などした。

「百田の社長秘書! あの孤高のカリスマ社長のサポートができるなんて、大したものだよ」

「いえ、社長をサポートできるにはまだまだで、むしろ私が上司にサポートされるばかりでして……」

 顧問契約を結んでいる関係で、所長は百田のことをよく知っているらしく、社長秘書をしているというだけで信用してもらえたらしい。