「普通の部屋しか取れなくてすまない」
「い……いえ、そんな」
泰雅が純玲を誘ったのは食事をしたレストランの上層階にあるホテルの客室だった。
こんなハイグレードなホテルの客室に入るのが初めての純玲には、“普通”が何なのかよく分からない。
入ってすぐの広々とした空間はシンプルだが曲線的なセンスの良い応接セットや、ドレッサーが置かれていた。
正面には大きな窓があり、都心の景色を一望できる。少なくとも自分が今まで訪れた宿泊施設の中では一番広くて、高級感に溢れている。
でも、いろいろ探索する余裕は今の純玲にはない。
『今夜はこのまま過ごして欲しい』と言われ、純玲は数秒固まった後無言で頷いた。そして今ここにいる。
酔って大胆になっている自覚はあるが、泥酔しているわけではない。ちゃんと自分の意思でここまできたのだ。
結婚を考えていた男性に『可愛げが無くて、地味で、女としてつまらない』と思われていたことに純玲傷ついた。
一方で本当のことだから無理もないという気持ちもあった。
今夜がそんな自分を変えるきっかけになるのではと思った。
それを自棄になっているというのかもしれないが。
「い……いえ、そんな」
泰雅が純玲を誘ったのは食事をしたレストランの上層階にあるホテルの客室だった。
こんなハイグレードなホテルの客室に入るのが初めての純玲には、“普通”が何なのかよく分からない。
入ってすぐの広々とした空間はシンプルだが曲線的なセンスの良い応接セットや、ドレッサーが置かれていた。
正面には大きな窓があり、都心の景色を一望できる。少なくとも自分が今まで訪れた宿泊施設の中では一番広くて、高級感に溢れている。
でも、いろいろ探索する余裕は今の純玲にはない。
『今夜はこのまま過ごして欲しい』と言われ、純玲は数秒固まった後無言で頷いた。そして今ここにいる。
酔って大胆になっている自覚はあるが、泥酔しているわけではない。ちゃんと自分の意思でここまできたのだ。
結婚を考えていた男性に『可愛げが無くて、地味で、女としてつまらない』と思われていたことに純玲傷ついた。
一方で本当のことだから無理もないという気持ちもあった。
今夜がそんな自分を変えるきっかけになるのではと思った。
それを自棄になっているというのかもしれないが。



