朝方、いよいよ分娩室に入る。泰雅も立ち会った。
陣痛で体力はもう残っていないはずなのに、さらに産みの苦しみに臨む妻が心配過ぎて泰雅は自分の無力感に苛まれた。
(命に代えても守るなんて言ったのに、こんなに苦しんでいる彼女に何もしてやることもできないなんて)
それでも泰雅はいきむ純玲の汗を拭き、手を握り、励ましながらただ母子の無事を祈った。
「――おめでとうございます! 産まれましたよ!」
医師の声が分娩室に響く。かわいらしい産声と共に産まれてきたのは女の子だった。
すぐに母子ともに産後の処置がされる。
ともに健康に問題がないことに心の底から安堵する。
「やっと、会えたね……」
胸元に乗せられた娘をそっと撫でながら純玲は優しく話しかけている。その目は潤んでいた。
「純玲、お疲れ様。頑張ってくれてありがとう」
「うん。泰雅さんも一緒にいてくれてありがとう……心強かった」
しばらく純玲と娘がスキンシップを取っているのを見守っていたが、看護師が小さな体をそっとだきあげてこちらに渡す。
「パパも抱っこしましょうか」
「……はい」
陣痛で体力はもう残っていないはずなのに、さらに産みの苦しみに臨む妻が心配過ぎて泰雅は自分の無力感に苛まれた。
(命に代えても守るなんて言ったのに、こんなに苦しんでいる彼女に何もしてやることもできないなんて)
それでも泰雅はいきむ純玲の汗を拭き、手を握り、励ましながらただ母子の無事を祈った。
「――おめでとうございます! 産まれましたよ!」
医師の声が分娩室に響く。かわいらしい産声と共に産まれてきたのは女の子だった。
すぐに母子ともに産後の処置がされる。
ともに健康に問題がないことに心の底から安堵する。
「やっと、会えたね……」
胸元に乗せられた娘をそっと撫でながら純玲は優しく話しかけている。その目は潤んでいた。
「純玲、お疲れ様。頑張ってくれてありがとう」
「うん。泰雅さんも一緒にいてくれてありがとう……心強かった」
しばらく純玲と娘がスキンシップを取っているのを見守っていたが、看護師が小さな体をそっとだきあげてこちらに渡す。
「パパも抱っこしましょうか」
「……はい」



