「ふぅ……なんか色々な事が一気に起こりすぎて疲れました」
泰雅と帰宅した純玲は体をソファーに預けて溜息をついた。
「体は辛くないか? 気持ち悪さは?」
「はい、大丈夫です」
まだ胸がつかえた感じは続いているが、昨日のように吐くほどではない。
昨夜は泰雅の目の前で吐き気をもよおしトイレに駆け込んでしまったので、彼は妻が心配でしょうがないようだ。ペットボトルの水をコップに注いで持ってきてくれた。
「そもそも、今日は休むようにお義母さんに伝えておいたのに、君が出社した上、社長室で社長とふたりで話しているって聞いて驚いたよ」
泰雅も純玲の隣に深く腰掛けた。
「すみません……お騒がせして」
泰雅は純玲を心配し昼過ぎに実家に電話すると、出勤したと聞いて慌てた。
無理やり仕事を片付け百田に出向き秘書室を尋ねたところ、純玲の姿は無く、対応した神崎に『奥様は、社長室で社長とプライベートな話をしていますので、お待ちください』とにこやかに告げられた。
社長が純玲を無理やり百田に引き入れようと脅しているのではないかと思った泰雅は、社長室に乗り込んだわけだ。



