ふたりとも終始口元には薄い笑顔を浮かべているが、目が全く笑っていない。
獅子と虎をそれぞれ背負ってどす黒い空気を出しているように見える。
思わず純玲は後ずさりたくなるが必死に足を踏ん張る。
「意外に似たもの同士なんですかねぇ」と神崎は肩をすくめ呟いている。
「そもそもそのかわいい妻の方は夫に愛想をつかしているかもしれない」
雄一郎の言葉に元々張りつめていた泰雅の気配が更にピリッとしたものになる。
純玲が口を挟める雰囲気ではない。
「……僕が御社の顧問弁護士になったのは、社内を探って少しでもあなたの弱みを握りたかったからです」
「ふん、それで、何か面白いものは見つかったか?」
泰雅は黙って持っていたファイルを雄一郎に差し出す。
それを見た雄一郎の眉がピクリと上がる。
「御社の重鎮、菊間専務はヘルスケア事業部の担当役員でしたよね。とある海外医療機器メーカーから不正に金を受け取って、こちらの情報を横流ししているという情報があるのは知っていますか? しかもその橋渡しをしたのは、オノデラ貿易だ」
「え!?」
獅子と虎をそれぞれ背負ってどす黒い空気を出しているように見える。
思わず純玲は後ずさりたくなるが必死に足を踏ん張る。
「意外に似たもの同士なんですかねぇ」と神崎は肩をすくめ呟いている。
「そもそもそのかわいい妻の方は夫に愛想をつかしているかもしれない」
雄一郎の言葉に元々張りつめていた泰雅の気配が更にピリッとしたものになる。
純玲が口を挟める雰囲気ではない。
「……僕が御社の顧問弁護士になったのは、社内を探って少しでもあなたの弱みを握りたかったからです」
「ふん、それで、何か面白いものは見つかったか?」
泰雅は黙って持っていたファイルを雄一郎に差し出す。
それを見た雄一郎の眉がピクリと上がる。
「御社の重鎮、菊間専務はヘルスケア事業部の担当役員でしたよね。とある海外医療機器メーカーから不正に金を受け取って、こちらの情報を横流ししているという情報があるのは知っていますか? しかもその橋渡しをしたのは、オノデラ貿易だ」
「え!?」



