離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました

「ご謙遜かな? どんな不利な案件でもあくどく食らいつき、優勢に持ち込む“弁護士会の白虎”と呼ばれる先生が」

(弁護士会の白虎……)

 純玲が初めて聞く泰雅の二つ名に驚いていると、雄一郎は話し続ける。

「しかも、血筋も確かで御父上は法務省の事務次官、親戚筋には大臣になった方が数名いらっしゃるじゃないか」

(お義父さんって事務次官だったの!? 事務方だっていうから単純に事務をやってる人だと思ってた)

 あの気さくな義父が法務省のトップ官僚だったことも、親戚に大臣経験者がいることも初めて知った。隣で慄く妻に構わず泰雅は話し続ける。

「なるほど、僕のことも色々調べていらっしゃるんですね。さすが、経済界の最重要人物と呼ばれるお方。用意周到だ」

「いや、先生ほどこそこそ調べまわった訳ではない。社内を色々ハイエナのように嗅ぎまわってくれていたようだが」

「ご存じだったんですか。まあ、かわいい僕の妻の為ですから、なんでもやりますよ」

「随分自分の物だと主張するじゃないか。自信がないのか?」