離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました

 彼が純玲の出生を知ったのは再会し、契約結婚の約束をし初めて肌をかわした翌朝のことだったのだ。

(私と契約結婚したのは出生とは関係ない……?)
 もしかしたら自分は大きな勘違いをしているのかもしれないと、心の奥がざわざわとし始める。

 事情を聞いた泰雅は両親の代理人となり、百田側からの面談の申し出をかわし続けている。
 しかしなぜか百田側も強く打って出ず、何を考えているのか見えない状況が続いているらしい。

「純玲、白石先生はここ最近仕事が終わった後、何度も家に通って僕たちを説得してくれたんだよ――純玲に真実を話すべきだって」

 泰雅がひとりで実家を訪れていたというのは両親を説得する為だったのだ。

「『子供は自分のルーツを知る権利がある。大丈夫。純玲は乗り越える強さも持っている。お義父さんお義母さん。真実は愛情深く強い女性に育てたご両親が伝えるべきことなのではないでしょうか』って」

「泰雅さんがそんなことを……」

「そうすべきだとわかっているのに、僕たちに言い出す勇気が無くて今日まで来てしまった。君に軽蔑されるのが怖かったんだ。だってそうだろう?実の父親が生きていることを知っていて、死んだと嘘をついていたんだ……本当に、申し訳ない」