これまではっきり言い返されたことのない純玲に真っすぐ見据えられ、瑠美は焦ったように声を荒げる。
その声にざわついていた周囲の視線がこちらに向く。
純玲はしまったと先の言葉を飲みこむ。今日は小野寺家の結束を見せるために呼ばれたはずだった。ここで従姉妹と諍いを起こしたら逆効果になってしまう。
叔父と話していた泰雅も異変に気が付いたようだ。驚いた表情でこちらに駆け付けようとしているのがわかる。
(――違う。ここで黙ったら今までと同じだ)
泰雅が言ってくれた。だれかの悪意は必要以上に重く感じる。でも、それ以上に自分を大切に思ってくれる人がいる。
その人たちのために、自分も自分を大事にするのだ。
小野寺家の結束なんて、もう知ったことではない。そんなものはとうになくなってる。
純玲はローヒールの両足でしっかり絨毯を踏みしめた。
「小野寺家の姓を名乗らせてもらったことは感謝してる。でも、育ててくれたのは両親。それにもう白石に嫁いでいるの。おかげさまで幸せに暮らしてるから、小野寺の本家と関わるのはこれで最後にする――だから金輪際、私に構わないで」
その声にざわついていた周囲の視線がこちらに向く。
純玲はしまったと先の言葉を飲みこむ。今日は小野寺家の結束を見せるために呼ばれたはずだった。ここで従姉妹と諍いを起こしたら逆効果になってしまう。
叔父と話していた泰雅も異変に気が付いたようだ。驚いた表情でこちらに駆け付けようとしているのがわかる。
(――違う。ここで黙ったら今までと同じだ)
泰雅が言ってくれた。だれかの悪意は必要以上に重く感じる。でも、それ以上に自分を大切に思ってくれる人がいる。
その人たちのために、自分も自分を大事にするのだ。
小野寺家の結束なんて、もう知ったことではない。そんなものはとうになくなってる。
純玲はローヒールの両足でしっかり絨毯を踏みしめた。
「小野寺家の姓を名乗らせてもらったことは感謝してる。でも、育ててくれたのは両親。それにもう白石に嫁いでいるの。おかげさまで幸せに暮らしてるから、小野寺の本家と関わるのはこれで最後にする――だから金輪際、私に構わないで」



