離婚予定の契約妻ですが、クールな御曹司に溺愛されて極甘懐妊しました

 所長と話した後、せっかくだから事務所を見学していけばいいと言う泰雅に連れられ、事務所内を案内された。
 リニューアルしたばかりという事務所は広々として程よく明るいが、モダンなオブジェや見たことの無い種類の観葉植物など、センスのある空間は明るく仕事もしやすそうだ。

 そこで、泰雅の業務アシスタント、いわゆるパラリーガルの草野という女性にも挨拶した。彼女は40代半ばで既婚者らしい。手土産のクッキーを渡すととても喜んでくれた。

「チームでサポートしてもらっているけど、彼女が俺の専属で殆どの依頼は彼女を介してる。とても優秀だから、面倒を見て貰って助かっているよ」

 2児の母だという草野は頼れそうなお母さんといったふっくらとした風貌で大らかに笑う。

「いえいえ、白石先生の専属ポストは独身女子が全員争奪戦を繰り広げていたから、血が流れないために安全な私がなっただけなんですよ」

 でも、こんなかわいい奥さんを貰ったのならみんな諦めて所内も落ち着きますよ、と彼女はフォローしてくれる。

(やっぱり、泰雅さん人気あるんだな。それはそうよね)