全ての授業が予定通りに終了した。

私は席から立ち上がった。

放課後を迎えた学校はどこか騒がしい。

授業が終わった大体の生徒は、部活動に励むか、友人との雑談に励むか、家に帰る。

でも、私はみんなとは少しだけ違う過ごし方していて、生徒会に参加している。

この学校は、3学年、A〜J組の10クラスで構成されていて、その中から、代表の生徒が生徒会に入っている。

生徒会は、会長、副会長、書記、庶務、会計の5つの役職がある。

ひとつの役職につき1人、合計5人のメンバーで活動している。

全ての役職が立候補制ではあるから、形としては選ばれたってことになっている。

しかし、生徒会長以外は誰も立候補しないっていうのが現実だ。

そして、生徒会長に惜しくもなれなかった人達が他の役職に就くって流れだ。

それは今年度だけではなく、ずっとそうらしい。

ちなみに私の役職は書記で、昨年の秋頃から活動している。

書記に立候補した時は、先生たちから驚かれたのを今でも覚えている。

生徒会には入りたいけど、生徒会長にはなりたくなかった。

当選するとも思ってはいないし。

活動に参加している理由は、推薦入試も視野に入れているからだ。

選択肢は多い方が良い。

正直、活動自体は地味だけど、学校を支えているという感覚を味わえるから、やりがいはある。