「それで4時間目の話になるんですけど…
 あの時は夢から覚めた
 起きたという自覚はあったみたいです
 ただ、起きてるのに夢の中と同じ声、幻聴が聞こえていてパニックになったそうです」

「………」

「そして、どっちが夢でどっちが現実なのか分からなくなってしまったそうです
それで、もう嫌だって思ってた時に下山先生の声が聞こえたそうです」

「ちゃんと届いてたんだ…」

「はい
 下山先生の声がしたから今が現実なんだとは思えたみたいなんですけど…幻聴の声が怖かったみたいです」

「そうですか…」

「それでその後のことはよく覚えてないみたいで、気づいたら寝てて起きたら側に下山先生がいたそうです」