「いいんだ。昨日のうちにちゃんと告白して、これからどうするか決めておくべきだったんだ」


そう言った聡は後ろから抱きしめる手を緩めて、私の前に回り込んだ。


ふたりして日当たりの悪い場所で座り込んで、はたから見たら奇妙な光景だと思う。


だけど今の私は胸がいっぱいに満たされていた。


「改めて言うけど……。理恵、俺と付き合ってください」


頭を下げて差し出された手。


「俺との関係はもうしばらく秘密になるけれど、それでもよければ!」


懸命に気持ちを伝えてくれる聡に私の胸はやっぱりキュンとして、好きだと伝えてくれた。


「よろしくお願いします」


私はそう言って、聡の手を握り締めたのだった。



END