恋。
ってなに。

さとはスマホを操作したがら通学路を歩く。
「うわ、なにこれ」
自分で打っておきながらそう呟く。急いで消去ボタンを押し、スマホをポケットにしまった。

やっと暖かくなり、春らしくなった今。何かが変わる予感がしていた。

あぁ、こんなにも自分を悩ませるのはこの前の、あの彼だ。
「坂間くん」
自然と口が開いた。