私、天野レイカは、今日私立誠堂中学校に入学した。ずっと楽しみにしていた中学校生活、満喫するぞ!
ガラッ 扉を開けると最初に目についたのは、女の子たちに囲まれている男の子の姿だった。
「?」隣を見ると妹のレナも頭にはてながついてる。「人気者だね」私がレナに話しかけると、レナはコクコクと、頷いている。
戸惑いながらも、お互いの席についた私たちの席は一つ空けて隣だった。反対側の隣を見ると女の子が座っていた。
可愛い子だなぁというのが、私の第一印象だった。すると、その子がこっちを見た。「よろしくね。私は雨野朱莉だよ。」
「こちらこそ!」「よろしくお願いします。」可愛い上に優しそうだ!仲良くなれるかな~。
ガラッ 先生が入ってきた。優しそうな先生で、みんなが急いで席に着いた。
「こんにちは。担任になった山田珠莉亜です。皆さん仲良くしてくださいね。」うん。予想通り、優しい先生だぁ。良かった。
周りを見ると、みんなホッとしていた。いや、二人以外だった。あの男の子と朱莉ちゃんだ。知ってたのかな?
「このクラスには生徒会役員が二人もいるので、もしわからないことがあったら二人に聞いてください。」
「じゃあ、二人共前に出てきて自己紹介してください。」すると朱莉ちゃんが
ガタッと席を立った。ま、まさか…生徒会なの?
周りを見ると、さっき囲まれていた男の子も席を立っていた。なるほど、生徒会だから知ってたのか。
「生徒会書記の雨野朱莉です。よろしくお願いします。」男の子たちがぽーとしている。可愛いもんね。「同じく、生徒会書記の白嶋奏翔です。よろしくね。」効果音がつきそうなくらい、ニコッと笑った白嶋くん。さ、爽やかだ...。今度は女の子たちがぽーとしているっ。「カッコイイね。」「そうだね!」すご。初日にして、大人気だ。「質問はありませんか?」うーん...「生徒会のひとが一クラスに二人一緒にいていいんですか?」確かにそれは思う。「はい。この学校は、成績順ですから。」
あぁ、なるほど。ん?てことは...「このクラスは、入試での上位30人です。」 マジか。そんなに成績よかったっけ?
ま、だから双子が同じクラスになったんだろうけど。じゃあめっちゃ頑張んないと来年のクラス、レナとバラバラになっちゃうよ~。うん、頑張ろ。うちのクラスメイト美形多くない?頭がいい人って美形が多いのかな。
今日は初日だから午前中に下校で、今が十一時四十五分だからあと十五分。もうちょっとあっても良かったのに。寂しい。明日も楽しみっ。