…ピピピッ…ピピピッ…ピピッーー

「ん…」

朝か。寝ぼけた頭で何とか目覚まし時計を止めるて、眠たい目をこすりながら起き上がる。

「朝だよー!起きてー!」

寝起きで少しかすれた声で周りで寝ている弟妹達に声をかける。

「ふわぁ…蛍おはよぉ」
「ん…おはよ…」

もぞもぞと起き上がってきたのは12歳と10歳の弟たちだ。

「おはようけんと、しゅう。あかり達起こすの手伝って」

そうお願いして私もまだ寝てる弟妹たちの小さな体を優しく揺する。

「ほらかい、ひな。朝だよ、起きないと」
「んぅ…あさぁ…?」
「ほたる?」

少し揺すると4歳になったばかりの弟妹はゆっくりと目を覚ました。

「おはようかい、ひな。お着替えしよっか!」
「おきがえ!」
「する!」

お着替えと聞いた瞬間パッと飛び起きる二人。目を覚ました子供は一瞬で覚醒するのだ。かいとひなが起き上がった頃には他の弟妹たちもそれぞれのベッドから起き出し、身支度をし始めている。

「ほたる髪やって〜」
「ひも結べない〜」

髪ゴムを持ってねだってくる妹や泣きべそをかく弟たちの声が聞こえる頃には、私たちの部屋は賑やかになっている。

「はーい、ちょっと待ってー」

「こうた!ひなた!遊ばないの!」

声がする方では、笑いながら走り回っている元気星人、7歳のこうたと9歳のひなた、それを必死に注意するけんとが騒いでいた。

「こうくん達うるさ〜い!」
「うるしゃい!」

そんな兄姉を見ながら愚痴る2、3歳の妹たちと2人の髪を結ぶ11歳のそう。

「蛍、ゆうきも手伝うって」

6歳の弟の手を引きながら弟妹たちの身支度を手伝ってくれるしゅう。

たくさんの兄弟たちと共に私の一日は始まる。