そして、食後のデザートが来た頃には部屋にはフィーネ、オズ、エルゼ、リンの四人になっていた。
 ガチャリと扉の鍵が閉まる音がして、驚いてフィーネは閉めたリンの顔を見る。

「フィーネ、大丈夫。少し四人だけで話をしたいんだ」
「は、はい」

 その瞬間突然空気が変わったことをフィーネは感じ取った。

(この感じ……馬車で感じた気配と同じ……)


 そう思いながらふと気配のしたほうを見ると、そこには長い牙と赤い目をしたエルゼの姿があった──