エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません


流暢な英語を淀みなく話す大和に、思わず見惚れる。

彼の表情は今まで瑠衣に見せていた優しげなものではなく、国際弁護士として第一線で活躍するエリート弁護士そのもので、優秀だと父から聞いてはいるものの瑠衣が知らない一面だ。

(うわぁ、カッコいい……!)

心の中で叫んだものの、そのまま見つめ続けるわけにはいかない。

弁護士は職務上守秘義務があるため、隣で電話の内容を聞くのも憚られ、瑠衣は大和に目配せすると、近くにあったカフェにひとりで入り、季節限定のピーチフラペチーノとアイスコーヒーをテイクアウトで購入する。

両手にカップを持って戻ると、同じ場所に立っていた大和が、ちょうど電話を終えたところだった。

「気を使わせて悪いな」
「いえ。はい、これ。アイスコーヒーでよかったですか?」
「ありがとう。瑠衣はなににしたの?」
「新商品のピーチフラペチーノです」
「女の子って感じのチョイスで可愛い。甘そうだな」

そう言って笑う大和の声音の方が断然甘いことに、本人は気付いているのだろうか。

電話で仕事の話をしていた彼とはまったく違っていて、瑠衣はそのギャップにすらときめいてしまうのだった。