「瑠衣、かわいい」

蕩けるように甘い声音を聞きながら、徐々に早まっていく律動に揺さぶられ、必死にしがみついた。

快感に乱れた髪を撫でられ、小さく微笑んだ彼に唇を奪われる。

深く口づけられたまま、瑠衣は今夜何度目かの愉悦を極め、それに煽られた大和もまた、なんの隔たりもないまま瑠衣のなかで爆ぜた。

(お父さんのためにも、こうして抱いてくれる大和さんのためにも、早く跡継ぎをつくらないと。そのために結婚したんだから……)

そう思ってはいても、彼に惹かれていく心は抑えきれず、愛されたいと願ってしまう。

もしかしたら、愛されているのではと夢を見てしまう。

瑠衣は心の中の葛藤を押し殺しながら、今は抱きしめてくれる大和のぬくもりに縋ろうと、彼の胸元に頬を寄せて目を閉じた。