再びリビングに戻ると、程なくしてメインの生姜焼きにキャベツの千切りとプチトマトが添えられた皿と、わかめときゅうりの酢の物の小鉢、ご飯と味噌汁という、定食の見本のようなメニューが並べられた。
「わぁ、美味しそう」
「瑠衣の料理には到底敵わないけど」
「そんなことないですよ」
以前はあまり自炊をしなかった大和だが、結婚して以来、休日には瑠衣に教わりながら料理をするようになった。
今では簡単な料理ならひとりでも作れるほど上達している。
(本当になんでもできちゃうんだから。でも、相変わらずキッチンは凄いことになってる)
瑠衣はキッチンのシンクや調理台を見てクスッと笑った。
そこには料理に使用したまな板や包丁、ボウルやバットなどが散らかり放題のまま放置されている。
整理整頓が苦手だというのはここでも同じようで、どうにも作業しながら片付けていくというのができないらしい。
弁護士として多方面から物事を考え、複数のタスクを同時進行しているであろう大和なのに不思議だ。
瑠衣はそんな完璧に見える彼の弱点を可愛らしく感じる。



