エリート国際弁護士に愛されてますが、身ごもるわけにはいきません


しかし、フロントマンとしては少し誇らしい。

(初対面の時も、きちんと謝意を伝えてくれた。きっと悪い人じゃない。ただ、大和さんを好きってだけだったんだろうな)

キツイ言葉や、わざと誤解を招くような言い方もされたが、それは大和への想いが深いゆえの暴走だったのかもしれない。

瑠衣がそう思っていると。

「それにしても、どうして日本の男って積極性に欠けるのかしら。こっちから誘わないと女ひとり持ち帰れないなんて。そういうのをこっちじゃ草食系って言うんでしょう? なかなかうまい表現ね」

妖艶に微笑む沙良に、瑠衣は今しがた考えていた思考を放棄して絶句する。

(え? アメリカから会いに来るくらい大和さんが好きなんだよね?)

そんな瑠衣の表情を読んだのか、可笑しそうに笑った。

「ごめんなさい。お嬢さんには刺激の強い話かしら?」
「いえ、あの」
「私にとって仕事の優先順位がなにより高いの。でも恋愛だって楽しみたい。ひとりに絞ってたら、仕事に集中したい時に連絡されたり、遊びたい時に捕まらなかったり煩わしいでしょ? その場で調達するのが一番効率的だと思わない?」
「え、えぇ……?」
「あ、大和は別よ? 同じ弁護士ならわかり合えるし、この若さでここまで優秀な弁護士なんてうちの事務所にもそうそういないもの。でも降参よ。仕事より女への優先順位が高い男に興味はないの」

混乱する瑠衣をよそに、沙良は立ち上がった。