最後は余裕も技巧もなく、ただ本能のままに貫き、瑠衣を揺さぶり、痺れるほどの快感を同時に味わった。

慣れない体勢に疲れ果ててくったりと身を任せてくる瑠衣を支えながら、細い肩に唇を寄せる。

今までは翌日には残らないような薄い印しかつけられなかったが、もう遠慮しなくていいのだ。

立て続けに二箇所に所有の証をつける。いい大人がすることではないとわかっているけれど、朱色に咲いた花びらに心が満たされる。

すれ違ったままでいたら、一年後には失っていたかもしれない。そう考えるだけで恐ろしい。

些細なことで嫉妬もしたし、過去の不用意な発言で瑠衣を不安にさせてしまったが、本音で話し合った今、ようやく本物の夫婦になれたような気がする。

これからは今まで以上に彼女を愛し、言葉を尽くし、どんな苦難もふたりで乗り越えていこう。

腕の中で荒い息を整えている瑠衣の髪を梳き、汗ばんだ額にキスをすると、たった今まで快楽に耽っていたとは思えないほど清らかで無垢な笑顔を見せた。

(この笑顔を一生そばで守ってみせる)

瑠衣を抱く腕に力を込め、永遠にこのまま抱き合っていたいと、大和は本気で思った。