「はいおわり。

ね?俺、上手でしょ?」

手袋を外しながら、
にこにこでこっちを見てくる蓮くん。

口をあんぐりして何も言えない私。

「さすがですね、石田先生。」

「さすがですねって、龍さん。

褒めちゃダメですよ。

こいつ調子にのるんで、、、」

「なに、調子になんてのらないよ。

上手いのは自分でわかってるし。」

手袋を外し終えて、わたしの頭をなでなでしてくる蓮くん。

ものすごい自信家だけど、

確かに技術はずば抜けてる。

全然痛くなかったし、、、

「まぁでも、はなちゃんも嫌いな注射頑張れたし。

ありがと、蓮。」

「どういたしまして。

頑張ったね、はな。」

あたまをわしゃわしゃされる。

癖の強い医者ふたりに囲まれる私の日常。

わちゃわちゃだけど、幸せだな。