「晴人、、、」

現れたのは予想しなかった人物だった。

「ごめん、嫌だったら帰るから。」

「いや、いいよ。

せっかく来てくれたんだし、座って。」

晴人はベットの横のパイプ椅子に掛けた。

「はなのお母さんから

ここに入院してるって聞いて。

突然ごめん。」

「ううん、毎日暇してるし。

話相手がいなくて困ってたところ。」

「同窓会の日、本当に悪かったと思ってる。

どうしても、直接謝りたくて。」

「もう謝らなくていいよ。

晴人は幼馴染だから、

そんな簡単に嫌いにもなれないし。」

「はなの彼氏にも悪いことしたと思ってる。

あんなことしてしまった手前、

信じてもらえないかもしれないけど。

これからは信用取り戻すために、頑張るから。」

彼氏、、、

そうだった、誤解を解かないと。

「ねぇ、晴人。

この間、わたしのこと連れて行った人

本当は彼氏じゃないんだ。」

「え?

でも、あの人は彼氏だって、、、」

頭の上にはてなマークを浮かべる晴人に

事の経緯を説明する。

「やばい。

俺、美波に間違ったこと教えてたってことだ。」

「晴人は悪くないよ。

というか、この件は誰も悪くない。

佐倉先生はわたしの事を思って言ったわけだし、

晴人も嘘ついたわけじゃないもん。

ただ、どうしても、美波に信じてもらえなくて。

面倒かもなんだけど、

晴人に美波の誤解を解いてほしいんだけど、、、」

「面倒なんかじゃないよ。

すぐ連絡とってみる。」