残った片付けをしていると病室のドアがノックなしに勢いよく開いた
「やっほ〜〜〜、怜」
190センチはあるかわからない長身の白衣姿の男が病室に入ってきた。
こいつは蓮。
かすかではあるが、タバコの匂いと香水の匂いが香る。
またタバコ吸いに行ってたのか。
「お前はお呼びじゃない。」
「お呼びの方も連れてきたよ。おいで。」
蓮が後ろを振り向くと、
借りてきた猫のようにおとなしくなったはなちゃんが
蓮の後ろから顔を出した。
「はなちゃん。」
「ごめんなさ、、、」
ごめんなさいを言い切る前に、
咄嗟にはなちゃんを抱きしめた。
「僕のほうこそ、いいすぎた。
はなちゃんに死んでほしくないのは、僕だよ。」
「せんせ、、、?
くるしい、、」
「あっ、ごめん」
抱きしめている手をほどく
はなちゃんは真っ赤になっている。
衝動的に抱きしめたから、手が震えてる。
「ね、怜。許してあげてよ。はなのこと。」
「はなって呼ぶなって言ってるだろ」
「ちょ、2人とも喧嘩しないで。」
はなちゃんがドギマギしている。
「許すかどうかは一旦保留ね。
とりあえず、はなちゃんはベットに戻って。
片付け大変だったんだからね。」
