白衣の王子たち


「毎日ICUに様子見にきてくれてたんでしょ?」

「そうだよ。

はながいなくなっちゃう夢ばっかり見て

そわそわして家に居られなかった。」

なんでもできて、無敵な蓮くんが

こんなに弱気になったことがあるだろうか。

そのくらい、ショック受けさせちゃったんだな。

「いるよ、蓮くん。

大丈夫。

もう、死ぬなんて言わないよ。

約束する。」

「俺もはなに、辛い思いしてほしくないから

もっと頼って。

もう死にたいなんて言わせないから。」

蓮くんは布団から手を出して小指を差し出した。

「指切りして、1人で抱え込まないって。」

指切りなんて、いつぶりだろう。

蓮くんの指に私の指も重ねる。

周りの看護師さんにバレないように

ふたりでこっそり指切りをした。