「え、本当に?!」

美夜のドナーが見つかったと聞いたのは
その少し後だった


「うん、美夜の調子がもう少し戻ったら、手術出来るかもって」

「…俺がもっと早く大人になってたら、ドナーになれたかな…」

「慎太郎、お前が同い年で傍にいてくれたから、美夜は今も頑張れてるんだぞ?」
「そうよ、しんちゃん。本当にいつもありがとう」

泣きそうな顔で、美夜の両親が俺の頭を撫でる。

「うん」


一進一退だが、美夜は手術に向けて少しずつ回復へ向かった