10年越しのプロポーズをした日。
美夜に再発したと告白された。

10年、何もなかったのに…
なんで…

美夜の方がショックなはずだ。
なのに…

「俺、なんで大丈夫って笑ってやれなかったんだろう…」

記憶が曖昧になるくらいショックが大きくて。

翌日、美夜を迎えに行くと
「ごめん、しんちゃん。美夜、先に出ちゃったみたい」
美夜が俺を避けているのが余計に辛かった。
「…秋ちゃん、美夜…」
「あ、美夜から聞いた?ごめんね、びっくりしたよね?」
「俺、何も言えなくて…」
「あらしんちゃん、美夜の王子さまはそんな顔する子だったかしら?」
「秋ちゃん…」
「…美夜のこと、頼んでもいい?」
「うん、ごめん!ありがとう!」