「じゃあ今日はヤキモチ妬かされちゃったから、侑くんにお仕置きね」

「.....え?」

キョトンとした瞳がまた可愛い。

「今日は私の好きにさせてね。お仕置きだから、侑くんは嫌って言ったり拒否しちゃダメだよ」

私が言ったことが分からなかったみたいなので、ちゃんと説明してあげると、目を剥いて驚いた。

そんな侑くんを見てクスクス笑いながらまたキスを再開すると、「莉緒?....莉緒?」と焦った声を上げていたけれど、またわざと『チュッ』と音をさせながらキスをして、「嫌って言っちゃダメ。お仕置きだから侑くんの感じるとこ見たいの」と指さして言うと、顔を真っ赤にさせながらも受け入れてくれた。

しばらくは私のペースで侑くんを好きに堪能してた。

何度も「...莉緒っ....もうダメだよ」って言われる度に「お仕置き中だよ」って制してきたのに、どこでスイッチが入ったのか形勢逆転して寝室に運ばれて、そこから侑くんが止まらなくなってしまった。

「......侑くん...ずるいよ...」

気怠い身体を侑くんに預けながら、拗ねた声で訴える。

「ごめんね。でも莉緒があまりに刺激してくるから我慢できなくなっちゃった。莉緒があんな風にするなんて。我慢できないよ」

思い出したのか照れくさそうに言う侑くんに「誰にもナイショだよ」と言うと、「誰にも教えないよ。あんな莉緒は僕だけのものだから」と言ってギュッと抱きしめてきた。

「あんな私の事も好き?」

「うん。かなり好き」

嬉しそうに素直に答えた侑くんが愛しくて、また私は欲を出してしまう。

「じゃあ、早く侑くんのお嫁さんにして?」

私の言葉に一瞬驚いた顔したけど、すぐに蕩けるほどの笑顔を見せてくれた。

「うん。僕も早く莉緒が欲しい。じゃあとりあえず先に籍入れようか。明日一緒に婚姻届を貰いに行こう」

その声は明るくて、あの不安気な侑くんはどこにもいない。

嬉しそうな顔を見せるいつもの侑くんがそこにいる。

大切な初恋の人。

人を好きになること・愛することを教えてくれた。

この人の側にいると幸せを感じる。

そんな彼の笑顔を、ずっと私が守りたいと思った。