もしこの先あの元カノに会ってしまった時は、私が彼の前に立って彼を守る。

それ位私は彼の為に強くなれるし、嫌な女にもなれる。

そう心に決めて彼の唇に優しくキスをした。

侑くんも目を見開いて驚いて見せたけど、私は上唇..下唇を何度もゆっくり食んで唇を押し付ける。

柔らかい下唇をパクッと咥えて吸うと、ビクッとなった侑くん。

可愛い....。

彼の唇が少し開いたとこへ、そーっと舌をすべらせその唇を舐めると、「莉緒....」と吐息混じりの甘い声で呼んでくれた。

「侑くん....大好き。ずーっと私だけの侑くんだよ...」

囁きながら愛撫するように唇をゆっくりと舐めると、応えるように彼の舌が私の舌を捉えてきた。

気持ちいい......。

いつもなら彼のペースに任せてしまうけど、今日は違う。

彼のことを私が取り込みたい。

動く舌を捉えてネットリと沿わせると、「....んっ」と甘い声が伝わってきた。

感じてくれている.....。

その声に高揚して舌を動かしてまた沿わせゆっくりと舐め上げる。

抱き締めてくれる力が強くなったことに喜びを感じて、もっと彼を煽りたくなる。

彼の荒くなる息遣いを聞きたくて、また唇を愛撫すると「莉緒....莉緒..」とうわ言のように名前を呼んでくれる。

それに応えるように下唇を吸ってわざとリップ音を立てて聞かせた。

「侑くん....。侑くんは全部私のものだよ。私ヤキモチ妬いちゃうから、侑くんの過去も未来もぜーんぶ私のもの。いい?」

いいって言わせる為に更に唇の間を舐めると、「...うっ....ん。...僕の全て.....莉緒のものだよ.....」と息を詰まらせながらもウットリした顔で言ってくれた。

その答えに心が満たされて、また『チュッ』とピッタリ唇をくっ付けて微笑んで見せた。

ちょっと企んだ意地悪な笑顔で。