日曜日

初めて二人でデートした水族館の近くに
小さな教会があった。
よく晴れた日曜日、
私達は緊張の面持ちで向かい合っていた

小さな証人の前で。

「ういと、がんばれ!」

「ごめん、二人に証人になってほしくて呼んだんだ」

「ふふ、うん、初人らしいかも」

「小さい頃からずっと、紗世のことが好きで好きで大好きです。この先、どんなに辛くても、苦しくても寂しくても、ずっと俺が紗世の傍にいる。紗世の笑顔を守っていく。だから紗世、俺と家族になろう。…紗世、俺と、結婚してください」

「…初人。ありがと。嬉しい」

「紗世…」

「でも…」