「ごめんね、すっかり遅くなっちゃったね」
「楽しかったな」
「うん、家族で仲良しなの、うちと一緒だったね!」
「そうだな」

「みよちゃんね、もしかしたら、白血病かもしれないんだって」
「…そうなんだ」
「でもまだ検査の結果がはっきりしないから、不安なんだってみよちゃんのお母さんが言ってた」
「それは、不安になるよな」
「ってちょっと話し込んでしまった訳ですよ、許して?」
「紗世に何かあったかと思って本気で心配したんだからな」
「うん、ごめん。ありがと」

「それで、なんでしんたろーくんにトマト?」
「好き嫌いないほうがかっこいいなって話」
「あぁ、でも初人もトマト嫌いだったよね?」
「いつの話だよ」

「んー、幼稚園?」
「ほらな、紗世に好きになってほしくて頑張ったんだから」
「え、そうだったの?」


頑張れ、しんたろう。