「紗世、愛してる」

私のことを大事なものを扱うかのように
優しく口付ける目の前の彼は
もう、幼なじみじゃなかった…

どうして、こうなったの…
いつから…

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初人とは物心ついた頃からずっと一緒にいる
初めて会ったのは、赤ちゃんの頃らしい
母親同士が仲良くて、家も近いことから
かなりの頻度でよく遊んだ

「さよ、あそぼ」
「ういちゃん!あそぼ!」

小さい頃の初人は目がくりくりで大きくて
女の子みたいでとにかく可愛かった
私のおままごとにも嫌な顔せず付き合ってくれて、弾けるような笑顔が大好きだった