「向こうから、ずっと好きだったって言ってくれて…」

「え、照れてる紗世ちゃん可愛すぎるんですけど。持って帰っていい?」

「こら北山、私の藤原さんです」

「女子にもモテる藤原さんを射止めるとは。幼なじみくん、幸せもんだねー!」

「そういえば、うちの旦那の部下の子に、やっと彼女が出来たって喜んでたなぁ」

「へー!なんかタイミングいいっすね」





「明日美?」
「あれ、透さん?」

カウンターの方から声をかけてきたのは
杉崎さんの旦那さんだった

「明日美もここだったのか」
「透さんも飲みに行くって言ってたもんね」


仲睦まじく話す後ろに見慣れた短髪の男の子が…

「初人?」

「あれ、藤原さん、知り合い?」

「あ、はい。さっき言ってた」

「初めまして。紗世の幼なじみの蓮沼です」

「「「え、彼氏?!」」」

「…初人まさか」

「いや、たまたまだよ?本当に」

「あ、なるほどな?」

杉崎さんの旦那さんが何かピンときたように頷いて
「さて、そろそろうちの妻は連れて帰ってもよろしいですかな?」
「あ、私もう少し飲みたい…」
「二人で飲み直そうか、明日美」
「もー、ごめんね、また誘ってください」
「いえいえ、ラブラブ羨ましい♪」