「うちの子がご迷惑おかけしました」
「いえいえ、見つかってよかったです」

「王子さまのういとくんと、お姫さまのさよちゃんが一緒に待っててくれたの」
「「えっ」」
「まあ、よかったわね、みよ」
「いや、あの、すみません…」
「みよの王子さまになってくれる?ってきいたら、さよちゃんがういとくんのお姫さまだからダメだって」
「み、みよちゃんっ」

「みよ、おれがみよの王子さまだろ!」

みよちゃんを抱き締めたまま、しんたろーくんがキッと俺を睨んでくる

「なんだ、みよちゃんにも王子さまいるんじゃない笑よかった」

そう笑う紗世は本当にほっとしたように息をついている。

「王子さまはちゃんと手を繋いでいないとね?」
「う、うん。みよ、手つなご!」
「いいよ!」