愛香が去り、神社に残された夜風は立ちつくしていた。

そして、にわかに肩をすくめる。


「ああいう無駄な正義感が1番面倒臭いんだよな。」


夜風が、つぶやく。


「手遅れになる前に、忠告したのに。」


夜風は、首をゆっくりと振ると、左手を上げる。


「怜…早く起きて…」


夜風は、神社の裏側にまわり、階段を降りた。



やがて神社には再び平和が訪れた。