しかし、あたしは、すぐに絶望を味わうことになる。

校舎裏で待っていたのは、麗華とその取り巻きだった。

なぜ…?

なぜ麗華たちが?

あたしとは話したこともないような人たちが…?


「あ、あの…あたしのこと、呼んだりしませんでした……か…?」


あたしの言葉は、麗華たちに睨まれて、小さくなってゆく。

あたし、何かやらかしたかな…

頭の中で警告音が鳴り響く。

怖い…

どうしよう…


「あの…どうしたんですか…?」


柑奈がツカツカとあたしに歩み寄る。


「どうしたもこうしたもねぇよ!!」


柑奈の怒鳴り声にあたしはびくりとして、数歩後ずさる。


「逃げんなよ!!」


柑奈に肩を掴まれて、あたしは固まってしまった。


「あんたさぁ、今朝、先生に手紙渡したよね?告発の。」


え…?

うそ…?

なんで知ってるの!?

あたしは、伏見くんだけに教えて…


もしかして…伏見くんが、裏切った?

八神さんのことを悪く言っていたのは、麗華たちと繋がっていたから…?

そんな…!


「おい、清水愛香!」


聖理奈に肩を揺すられてハッと我に帰る。


「なんの妄想してんだか知らないけどさ、馬鹿な真似はしないほうがいいよ?」