あたしは、家で、机に向かっていた。


今は、夜中の11時。

かれこれ1時間ほど同じことを考えている。


コチ、コチ、と時計の秒針の音が妙に響く。


目の前には、便箋。


あれは、れっきとしたイジメだ。


あんなことがあっていいわけない。


許せない。


———でも…


麗華は、財閥の令嬢。


麗華は、怖い。


こんなことをして、バレたら…


もしも、バレてしまったら…


あたしは……



…こんなことを考えていても、始まらない。







やるんだ、あたし。

勇気を振り絞れ、愛香。