あたしの頬がなる。

麗華姫に平手打ちされていた。




「いっ……。」

「あんたは、バカなんだからさ。黙っていなさいよ。てか、百合香??なに言ってんの?百合香は入院しているんだよ?手伝えるわけないじゃん。」




麗華姫に冷たい目を向けられ、あたしは俯いた。




「じゃあ……。八神。それか、ふ……。ううん、なんでもない。」




ななみんが言う。




「ん、またまたせいかーい!」




麗華姫が微笑む。

ななみんが言いかけたこと。

それは、「伏見亜希」だろう。



でも、麗華姫は亜希のことが好きだ。

ぶーちゃんの復讐に加担しているなんて言ったら何をされるかわからない。




「怪しいのは、八神一択なんだよねぇ〜。」




麗華姫がニヤニヤ笑って言う。




「八神って、ウチらにいじめられてたじゃん?それに、八神がぶーちゃんの復讐に協力しているとすれば、さっき、ファミレスにいたことが説明できる。」




麗華姫はゆっくりと人差し指を上げる。




「あとねぇ、あたしたちが出たすぐ後に八神が出たってことも、説明がつく。」




クスクスという笑い声があたしの鼓膜を揺さぶる。


……すごい。


麗華姫は、そこまで見ていたんだ。

あたしなんかより、ずっとすごい。


頭がいい。