「コイツもバカだよね〜。」



麗華は大破したスマホを、蹴って、百合香に返した。

百合香は目を閉じたまま動かない。


考えたくないけど、最悪の考えが頭によぎる。


百合香が…死んだ?


そんなわけ…そんなわけない…よね?




「ぶーちゃん!早く〜!紹介したい人がいるんだよ〜!!」



あたしは、百合香のことを確認できないまま、麗華たちに引きずられていった。


百合香…、どうか死なないで…!

こぼれる涙を拭わずに、あたしは麗華たちについて行った。




———百合香を見殺しにして。





百合香の逆襲は、失敗に終わった。

百合香の逆襲は、刹那の逆襲だった。

百合香の攻撃は、麗華には通用しなかった。