「珍しく千歳が折れたっ」



と嬉しそうに言う緋。


なんか複雑。


「ったく……。じゃあ話すから、ちょっとこっち来て」


「こっちって……えっ、その手っ」



にやにや笑う俺に気づいて、わたわたと焦り始める緋。



「ぎゅー、して?」



あーうーとしばらく悶えたあと、1回きゅっと目をつぶって。



「えいっ」



と可愛らしい掛け声(?)をして、押し倒しに来てるんじゃないかという勢いで俺の腕の中に飛び込んできた。


「頑張ったから何言おうとしてたのか教えてね?」


「いや……緋が好きだなって思ってた」


「な……なあっ……」


あー、緋に嘘ついてるってすっごい罪悪感。


でも緋が俺の事を嫌いでも、絶対、俺が守る。


思わず、緋を抱きしめる腕に力がこもる。


「んっ千歳〜はーなーしーてー」


「んー……」


緋の肩に軽く顔を乗せると、だんだん眠たくなってくる。


「ふふっ、今日いつもより疲れてたのかな。ゆっくり休んでね」


緋の暖かい優しさに包まれて俺は力尽きた。