ゲームセット

「響華さん・・あたし、怖い・・。」


あたしは声を震わせながら言った。

「あたし、死ぬことがこんなに怖いなんて思ってなかった・・なんでだろうね、響華さん、あたし分かんないよ。生きてても貧乏な中学生の世界にいるだけなのにね、・・・でも、あたし、」

あたし、生きたいんだ。

「・・私だって、怖いわよ。今すぐ逃げ出したいわよ・・・でも、」

そこで響華さんは、言葉をきった。

「・・ねぇ、ナオ、私たち、友達になろう。」

あたしの瞳から、一筋の涙が、頬につたった。

「うん・・。」

「私、ここ来てよかったこともあったよ、だってナオみたいな良い友達ができるんだもんね。」

うん・・。