僕の中で踊る君に溺れていたい
恋愛(その他)
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白華伶月/著
- 作品番号
- 1684268
- 最終更新
- 2022/11/30
- 総文字数
- 0
- ページ数
- 0ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 0
- いいね数
- 0
自殺した人を嘆く母親や父親、親族、友達などの姿を見るのが嫌いだった。テレビでニュースを垂れ流しながら食事する時にその話題が取り上げられると、突如食べたものが逆流してきて吐き出しそうな気持ち悪さに襲われる。この人たちはきっと、自殺した人が生きていた時には何も気づきやしなかった、気付こうとも、分かろうともしなかったくせに亡くなった途端に「帰ってきて」「なんでなの」などと泣き叫ぶ。また、それを見た者も「可哀想ね」「なんで自分で命を絶つのかしら」等と口を揃える。そういう人達は嘸かし能天気に生きてきたのだろうなと思うと、またも吐き気が私を襲う。
死に対する恐怖心は微塵もなかった。ナイフを見ると自分を刺そうと思えるし、電車を見れば、ここに飛び込めば楽になれると体が勝手に電車に近づいた。高いビルに行けば、ここから落ちれれば、もう何も気にする事はないと身を投げようとも思える。だけど、そう思えば思うほど、自分の死を嘆く両親の姿が脳裏に浮かんで、その気持ちを断ち切った。何も私の事も分からない奴らが私の事を勝手に解釈して、泣きながら「なんで気づいてあげられなかったんだろう」等と言うのだろう。そんなのは絶対的に嫌だった。なんなら、私が居なくなっても何も解釈しないであっけからん様子で生きていろ。とさえ思った。
死に対する恐怖心は微塵もなかった。ナイフを見ると自分を刺そうと思えるし、電車を見れば、ここに飛び込めば楽になれると体が勝手に電車に近づいた。高いビルに行けば、ここから落ちれれば、もう何も気にする事はないと身を投げようとも思える。だけど、そう思えば思うほど、自分の死を嘆く両親の姿が脳裏に浮かんで、その気持ちを断ち切った。何も私の事も分からない奴らが私の事を勝手に解釈して、泣きながら「なんで気づいてあげられなかったんだろう」等と言うのだろう。そんなのは絶対的に嫌だった。なんなら、私が居なくなっても何も解釈しないであっけからん様子で生きていろ。とさえ思った。
- あらすじ
- 自分を偽り続け、本心を誰にも打ち明けない永愛。息苦しい世界に苦痛を抱えながら生きる毎日。そんな永愛は小説を読むのが好きだった。小説を読んでいる時だけは自分の世界に浸れる気がしたからだ。そんなある日、自分の大切な本を読む少年を見つける。その瞬間、運命だと感じた。この本を、もしも理解出来るのならば、私の本心に気づいてくれるはず…
互いにしか分からない本当の自分の姿を見つけていく淡い恋愛ストーリー
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