片付けながら注文を捌く。
気づいたら次が一条のMuskaの番だった。
一旦客は落ち着き、演奏を聴けるほどの余裕ができた。

今日はいつもより濃いめのハーパーを飲んでいた。
帰りバイクじゃないから。

タバコを吸いながらテーブルを拭き流れてくる音源に耳を傾ける。

彼の音楽が始まった。

初めてここで聴いた時よりも進化してる。
この前Treesで聴いたのとはまた違うエネルギーが伝わる。

Splashはこんなにも進化してるだろうか?
技術的にも質的にもレベルはSplashの方が高い。
でも正直こんなエネルギーはない。
イッカにはあるのかな?ずっと一緒だからわからない?

一条から一緒に歌いたいと誘われた。どうする瑠璃?そしてウィル?

一条が私を今まで知らなかった扉まで案内してくれた。
私はその扉を開けるのか開けないのか。

半分ぐらいがオリジナル曲のようだった。
アマチュアがライブで全曲オリジナルで揃えるのは結構難しい。
作ったとしても客が受け入れてくれないと盛り上がらない。

演奏する本人たちがこれはいいと思う曲と客がいいと思う曲は必ず一致するわけではない。