期末試験も終わり、やっと勉強から開放された。

「やっと終わったね」
「百合ちゃん。やっと終わったー」

「・・瑠璃ちゃん、クリスマスライブするんだよね?」
「うん、するよ。どうして?」
「・・・陽平くんがね、その、その日にね、来ないかって言ってくれてね」
「えー!!陽平くんが⁈」

大声すぎてクラスに残ってた子たちが振り向いた。

「やだ瑠璃ちゃん声大きい!」
「ごめんごめん!いつの間に?」
「文化祭以降たま〜にやりとりしてたの」

あらあら、百合ちゃん可愛い。ふふ、乙女してる。


響にクリスマスライブができることを伝えた。すごく喜んでいた。私も嬉しい。

響の彼女は常にそばにいる。

Muskaの練習の時だけは来なかった。その時だけ私が響を独り占めできた。

背中しか見えない彼を。


クリスマスイブ。バンドを掛け持ちする時にSplashを優先という条件だったので今日TreesでするMuskaのライブには参加できなかった。

ライブ前に怜くんと近くのカフェで軽食をとる。

「おまえは食べないのか?」
「うん、ほしくない」
「もしかして緊張?去年も演ってんじゃん」
「そうなんだけど」